某日用品ECサイトの先端的なウェブマーケティング施策

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前回の記事で、従来のウェブマーケティングの業務は、自動化を軸とする新しいウェブマーケに到底敵わない、という趣旨の主張をしましたが、個別に新しいウェブマーケの施策のインパクトは、どのようなものかを紹介していきたいと思います。

前回の記事で、従来のウェブマーケ業務を米軍の上陸に備えて、竹やりで対抗しようとしていた日本に例えましたが、このように言っている意味が、お分かりになるかと思います。如何に、今までのウェブマーケが、時代遅れなものになっているかが…

一番の販促要素とはなに?

突然ですが、あなたは神だとします。

神の神(ドランゴンボールみたいですが、、、)から、なぜか「リスティング広告でWEBのアイスクリームの売り上げを最大化しろ。」という指令が下りました。あなたならどうするでしょうか。

ただし、人は動かせないものとします。(それだとクイズの意味がなくなってしまうので。)

どんな状況やねん!という考えは一旦置いておいて考えてみましょう。

例えば、

  • 神なんだから、すさまじい広告キャンペーンを展開する。
  • めっちゃ効率のいいアカウント構成を考える

など、考えられますが、神という立場を利用するなら、

  • 気温を上げる。

のが、一番効果的ではないでしょうか!

リスティング広告をやっていて思うのですがどんな販促施策も、シーズンや気象条件などには、敵わないのです。

夏にとろ~り濃厚な乳液なんて売りづらいですし、冬に制汗剤なども売れないわけです。

美味しんぼの誰かが、「空腹こそ、最高の調味料」って言っていましたが、それと同じで、必要としない人にプッシュ型で、どんなに精巧なプロモーションをかけたり、ものを提供しても、あまり刺さらないというのはどこのリスティング運用企業も経験があると思います。

逆に言えばタイミングさえあえばとんでもないCPAで獲得することも夢ではありません。

実際にいくつかそういった会社さんも見てきました。

 

欲を言えば、北海道から沖縄まで、個別地域的に見て、気温を上げたところのみ、ピンポイントでそこに広告予算を投下したり、暑いときに売れる商品を訴求するのが、理想です!

小さくテストをしていき、判断ができます。

意外と夏でも北海道と沖縄では同じ気温だったら沖縄の方が売れそうな気がしませんか?おそらく地域差もあるので小さいエリアからテスト出来るとなお良しですね。

更に深掘りして考えてみます

日本には、1,700程の市町村区があるそうですが、神ならその地域別に気温に応じて広告予算を分配したり、訴求商品を変えることもできるでしょうが、人間がそれを人力でやることは、不可能です。

管理画面上で最低1700回の設定をしなければならないんですよね。神だけど。

参考:総務省 市町村数の変遷と明治・昭和の大合併の特徴:http://www.soumu.go.jp/gapei/gapei2.html

 

地域別の気温に応じて自動で訴求商品をレコメンド

(アドビの回し者でもなんでもないですが)Adobe Marketing Couldを利用すれば、そのような神がかったことが、できちゃうのです。実際に、某日用品ECサイトは、地域別の気温や天気に応じて、サイト上で露出する商品を最適化したところ、RPV(Revenue Per Visit:1訪問当りの売上)を、30%増加させたそうです。

仮に、そのサイトが年間100億の売り上げだとすると、この施策の導入で30億売上があがったことになります。

繰り返しですが、地域別に天気や気温をみて、それに応じて商品を変える、ということは、人力では不可能なので、この30%は、正に新しいウェブマーケ施策が作り上げたもの、と言えると思います。

気になった方は、Adobe Marketing Cloudで検索してみてください。紹介した事例もすぐ出てくるかと思います。

Adobe Marketing Cloud事例:http://www.adobe.com/jp/customershowcase/digital-marketing.html

どうでしょうか。

従来のウェブマーケでは考えも及ばなかったような施策が、先端の技術で実際に実現して、世の中で価値を生み出している事例の紹介です。

まだまだ、紹介できる事例があるのでまた紹介しますね。

 

 

余談

最初のアイスの売上の話ですが、余談ですが気温によってアイスクリームとかき氷の相関関係を調べた調査があるようです。

ある店舗において、かき氷、アイスクリームの売り上げについて解析を行った結果、 最高気温30℃ぐらいまでは、かき氷よりもアイスクリームの売り上げのほうが多いことが分かりました。

4月中は25℃を超えるような暑い日でも、かき氷の気温への反応はほとんどありません。 しかし、5月以降は気温の上昇とともにカキ氷の売り上げが伸び、梅雨明けとともに売り上げは急増します。

30℃を超えると、アイスクリームとかき氷の売り上げに逆転が見られました。盛夏になるとアイスクリームよりもかき氷のほうが売れるのはなぜでしょうか。8月になると人間の体は暑熱順化も終わり、体の基礎代謝がもっとも低い時期となります。体は産熱を抑えるため、低脂肪・低カロリーのものを好むようになるのです。

統計って、おもしろいですね。

ice-co.png

参考:かき氷・アイスクリームと気温の関係

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